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皆様こんにちは。
先日もはや御馴染みの公式携帯サイトのとある診断コーナーで、かえでさんを一発で出したことに狂喜乱舞
致しました。

まあ、確かに『かえでさんかえでさんかえでさん……』と念じながらやっていたことは認めますが、まさかマジで
出るとは思わなかった。私の邪念に感謝です(笑)
(そしてその後『くぁッ……マジかわいいどうしようこの人!』と真夜中に1人で悶えたのはナイショです)

うん、でもね……マリアは四月バカの日にかえでさんに騙されればいいと思うんだ。
存在しないかえでさんの妹を妄想してニヤニヤしてれば
いいと思うんだ!(一部ネタバレの為反転)


ま、まあ取り敢えず、今回は選択肢も多かったのでどんなキャラが出てくるのか楽しみです。
全部見たら毎日かえでさんにしてニヤニヤしよう、うん。



さてさて、今回はネットが切れてしまう前にネタにしようとしていた話です。
キモさ全開でいこうと思いますので、ご覧になられる方は覚悟しておいて下さいませ……!



先日(ええもう2週間程前になりますかね)、相方様と大学で遊んでいたというお話を致しましたよね?
(机にバナナモノを並べてアップしていた記事の時です)


実はその際にですね、私彼女のあるものを貰ったのでございますよ……!

090314_1119~01.jpg

お手製のラミカ!(原価はラミカ素材代と紙とコピックのインクくらい?)

以前一緒に某オタショップへ行った際にラミカ製作用の素材を発見して、冗談半分で言ったら
作ってくれたんですよね!

ありがとうありがとう相方様! 
っていうかもうこれだけできるならグッズとして売り出せばいいと思うよ!(私は売り子役で頑張りますので!)

さてさてそんな素敵グッズ『ラミカ』でございますが、どうして今更これをネタに取り上げたのかといえば……
上記の写真を見ても分かるように、コレうちの主要CPのキャラ2枚でひとセットなんですよね。
(ちなみにこれが正しい位置。視線に合わせたので左右は気にしない方向でお願いします)

しかし、当然そのCPキャラそれぞれは独立した1枚ですので分割できる。
……つまり、どういう風にでも組み合わせられるんですよね。

と、いうわけで……やってみました。



その1:よっぱらったかえでさんなかえすみ

090314_1121~02.jpg

かえすみだとデレるというすみれちゃんが心底嫌そうな顔をしております。
それはきっと、右側のかえでさんが思いっきり酔っ払っているせいだと思われます。
ああっ、酒クサイ(笑)

……ちなみにこの後、無理矢理飲まされて2人してベロンベロンになると予想されます。
その後どうなったのかは、ご想像にお任せしますね!



その2:夜の雰囲気なマリかえ

090314_1120~02.jpg

にっこり笑ってほろ酔いなかえでさんに、マリアさんがドSな顔をしております。
……ここから先は、もうお分かりですね?

かえでさん、逃げてー!!!



3.何か変なものを食ったマリすみ

090314_1121~01.jpg

あんたらホントにCPか? と思われるうちのマリすみを、ラブラブにしてみました。
……何か、凄い違和感を感じます。

という訳で、私は『すみれちゃんの手料理を食べてネジが吹っ飛んでしまったマリすみ』という説を
推奨することに致します。



その4:S○

090314_1120~01.jpg

彼女達の名前をローマ字変換して、その頭文字を並べてください。
……役割は逆ですが、そのままです。


ふぅ……上げ終わった。
私の脳内なんぞいつもこんな妄想でいっぱいです。そろそろマジで病院に行った方がいい気もします。



では最後に、最近のウチの傾向。

090314_1122~01.jpg

かえでさんがトップにモテモテすぎて困る!
ここ最近マジでマリかえすみ3人セットで大好きです。
(う~む、大抵CPは2人で愛を育む方が好みだったのですが……いやむしろどっちつかずって苦手だったん
 ですが……今回は特殊のようです。もう3人でラブラブしてればいいよ!)



あ、ついでに残りも並べてみました。

090314_1123~01.jpg

……まあ、これもあながち間違ってないかもしれない。
(何気にウチで一番幅広い性格してるのはマリアさんですよね。まあ所謂『マリアちゃん(友人R命名)』な
 マリアも、ドSでニヤリと笑っているマリアも大好きですはい)

という訳で、今回は私にしては珍しく画像の多いネタでした。
(ちなみに相方様のところには、私が描いたヘタクソすぎるラミカ原画があったりします。
 うん、速攻で処分してくれたって信じてる☆)

そして各種返信の後は、久々に文章をアップ致しました。
CPはウチの王道(?)マリかえ……でもってちょっと危ないです。

まあ取り敢えず、各種返信に移りますね!
(昨日の拍手の数が過去最高でした……拍手ボタン凄ぇ! 皆様ありがとうございます)


【私信】

→塩絡み様
ええそうです、うちのマリアちゃんはかえでさんが大好きなんです(笑)
お陰で同じくかえでさんが大好きなプレイヤーに全く心を開いてくれません!
私は無事に彼女とのEDを迎えることができるのでしょうか……?

まずはヴァルキリーの件……やはりそうでしたか!
しかしその辺りが書いてない攻略本って、一体何処のモノをお使いなのでしょう?
(ちなみに我が家はファミ○のです、PS版のものですが……。そこには『魔術師の幽霊に会わないとボスが
 出現しないよ!』的なことが書いてありました)
以前の記事で『ノーマル』をプレイされているとのことでしたので、一発目からハードをやった私とは
ダンジョンの関係であまりお役に立てないかもしれませんが……ジェイルに辿り付くまでは頑張ってアドバイス
させて頂きますね!
これから先、絶対ダンジョンのトラップとかで投げたくなることが多々あると思うので……。
(私も勿論投げかけました。ダメージ覚悟で突っ込んだりもしましたし・笑)

次にティアクライス……。
姉妹、いいですよね……! 声的にはシャムス様が断トツなのですが、キャラ的には姉妹+ユラにどうしても
心が動いてしまいます。
お陰でもう2つのパーティができあがってしまって、なかなかディアドラさんを入れられないという……。
みっつめを作るとして、残りの2人は誰にしようかしら?

もしティアクラに風呂イベントがあったら、絶対妹萌えについて語りつくすシャムス様とお姉ちゃんとか、
姉萌えに対して語りつくす妹2人とか、主人がいかに素晴らしいかについて語りつくす従者達とか……
様々な萌え会話が楽しめると思います。

あ、そうそう……5にはちゃんと愛さんキャラの風呂イベントがありますよ。
残念ながらボイスはついておりませんが、その辺りは脳内補完で(笑)
……サイアリーズの3Dのグラはかなり力が入っているので、入浴姿も楽しめるかと思います。
個人的には協力攻撃のボイスが、エ○すぎて困るので大好きなのですが!

そうそう、リクの方は骨組みだけは出来上がったので相方様に送りましたよ~。
書く人間が言うのもアレですが、挿絵はどんなものが出来上がるのかと今からワクワクしております。
さて……空き時間にちまちま頑張るぞ!

その他のネタも書きたいことには変わりは無いので、気長にお待ち頂ければ幸いです。
あと、勿論裏ネタも(笑)最近書けていないので書きたくてしょうがないのですよ!

それでは、メッセージありがとうございました!
応援、そしてメールもありがとうございます。お言葉に甘えさせて頂きます!(こら)


【拍手返信(くらゆき)】

→颯太様
秋葉のソフマに行った事があるということは、もしかして近いのですか!? 羨ましいです。
あそこは色々ありましたが、それでも楽しいですよね(笑)
ショウのDVDなんかも地元より沢山あるので、また買い漁りに行こうと思っております。
ソフマでは無いですが、帰る日になっても諦め切れずにもう一度行ったら『海神別荘』があって狂喜乱舞
したのもいい思い出です(トレーダーでしたっけね、店の名前……)
探せばもっと中古屋さんがありそうなので、今度ゆっくり探索したいなぁ……。

マリアさんの好感度については、やはり根が真面目だからということでしょうか。
しかしもう既に私の脳内マリアちゃんだと、かえでさんの近くに軟派な男を置いておく訳にはいかない……!
というマリアさんの意志のような気がしてなりません(笑)
きっと軟派なままでいると、巴里から戻った後に居場所が無くなっているでしょう……。

ちなみに私は「はぁ?」という反応をされると、次の瞬間撃たれるんじゃないかと思って肝が冷えます(笑)
ええもう、マジで彼女はトラウマですよもう……。
既に私のマリアさん像は、かえでさんしか見えていない上に下心がある輩は徹底排除の姿勢を崩さない
方になっております……。
もうケッコンすればいいのに……多分すみれさん同様引退したらかえでさんのトコに嫁入りしますよ(笑)

合体攻撃はもう……1の頃から精神的ダメージが素晴らしいですね!
アイリスちゃんを筆頭に姫やすみれ様まで……もう家族の前では絶対できないゲームですはい。
まだカンナや紅蘭の通常の初期の合体攻撃はまだマシなのですが……ヒロイン時や今後は
不安でございます。

しかしホントに2のさっくらさんはマジで主人公な上に苦悩を背負ってましたよね。
なんかホント、グランドヒロインにしなくって申し訳無い……。
他メディアから入ったせいか、何となく大神クンはさっくらさんとくっつくイメージがあるので、
脳内では2人で微笑ましく愛を育んでいればいいと思っております。

それでは、メッセージありがとうございました!
『作戦は慎重に、行動は大胆に』……その言葉を胸に頑張りますね。
今後もよろしくお願いします。
(さぁて、グリを落とすか……・笑)


→兼田ライ様
マリアさんの視線の件、私も藤枝姉妹がいるってことで間違いないと思います(笑)
もうウチのマリアちゃんの脳内は藤枝姉妹で埋まっているってことで問題無いですよ。
しかし、そんなガン見しなくても……!

確かに私も、マリかえのお互いのイチバンがお互いじゃないのは淋しいと思います。
しかしそうであってもお互いがお互いを好きならいいんじゃないかなぁ……という何とも曖昧な理由で私は
マリかえ贔屓なのですかねぇ……?(聞くな!)
何だろう、愛情の種類というか矛先というか……マリアもかえでさんも対相手への愛情と対あやめさんへの
愛情は少し種類が違う気がするので、共存できるというか……?
すんません、上手い言葉が見つからないようです。愛って難しい!

あとオトコの影っていうのは確かにあります。何だかんだで大神クンも片想いっぽい描写が見られますし……。
マリア→ユーリ隊長っていうのは3話で吹っ切れた(というかマリアさんは革命の件を『恋人を失った悲しさ』
っていうより『自分のせいで大切な人を失ってしまったふがいなさ』という点を重く見ているような気がするので、
彼女の心の傷の根本『ユーリ隊長』っていう感じがしないんですよね……変に語ってしまってすみません)ような気がするのですが、あやめさん→山崎っていうのは一体どんなもんだったんでしょうかねぇ? 
最後天使になって飛んでいってしまったので確かめようがありませんが……。

まあ、何だかんだ言ってますが結局どっちも好きなコトには変わり無いんですがね!
マリかえはお互いのこともあやめさんのことも好きだから、誕生日や命日なんかには彼女を思い出して
酒でも片手に語り合っていればいいと思います。
(私的な話で申し訳無いのですが、かえでさんのあやめさんへの想いが問題になるのはかえすみのような
 気がします。すみれちゃんは1での台詞を見る限り『可愛さ余って憎さ百倍』というか、裏切られたっていう
 思いが強そうですからね……)

百合が流行ったのは……セラムン辺りが最初なのでしょうかねぇ?
サクラは多分某掲示板なんかを見る限りでも、やっぱりゲームの性質上『みんな大神クンにラブラブ!』な
雰囲気なのでなかなか流行らなかったんじゃないかと。
(ゲームをプレイしていると、姉妹はともかくヒロインキャラ達は『やっぱ大神クンラブなのかなぁ……』って
 思いますからね。そのせいでちょっとマリアエンドを見るのが怖い私が居ます)

そんな中でも百合にハマっている方々は、私もそうですがやはり舞台の影響が大きいのでしょうかね?
カンすみやあやマリ、キリタチ、レニアイなんかは他メディアでも垣間見ることができると思いますが……。
まあとにもかくにも、かえすみなんてぶっ飛んだCPを作ってしまうのは後にも先にも
ウチくらいだと思います(笑)

そしてわ、私の論文ですか……? あんなブツを読んでも何も無いですよ(笑)
取り敢えず、お会いする機会があったら原作を持っていきますね!
是非SS魔導のお話も含め、沢山のトークに花を咲かせたいです。

それでは、メッセージありがとうございました!
応援も本当にありがとうございます。紙類は……趣味関係を特に重視して護りたいと思います(笑



→飛竜彩女様
舞台には真弓さんも出られていたみたいですね。レポを呼んだりお話を伺ったりすると、やはり全てを
持っていっていたとか!
さすがです真弓さん! 是非一度生で拝見したと思っております!

サクラは個人的に1つのモノが高い(プレミアとかプレミアとかプレミアとか!)イメージがあるので、
安価なものを大量買いすることは中々無いと思うのですが……それでも昔は凄かったようですね!
がちゃぽんやらカードから……今の私がやったら絶対かえでさんが出るまでやり続けるでしょう。
まあ取り敢えず、『保存用』『観賞用』『布教用』の3つセットで集めることは間違いなしです。
(ええ、サクコレでは気に入ったキーホルダーやらポストカードは2つ買いましたからね……!
 もうかえでさんに飢えすぎていて何をやらかすか分からないのが現状です)

トレカ類は……昔2つの漫画でやらかしました。
中学生の癖に箱買いしましたが、どうしても好きなキャラのスペシャルカードが集まらなくて……!!
まあ、カード類は後々コンプされたものを買った方が金銭的にはお得な気がします。
(身近な人と一緒にハマれればトレードして集めることも可能ですがね! 当時は1人だったので……)

メタルギアなサクラ、常にダンボールに隠れてかえでさんの部屋に近づかなくてはなりません。
しかし問題は、大神クンにマリアへの対抗手段が無いこと!
オンナノコに手を上げるのは、彼の場合はできないでしょうし……上げたとしても撃ち殺されそうです。
(しかもあのマリアですから、その後他メンバーからの痛い視線を集めること間違いなし)

……ホント、マリアちゃんは怖すぎて困る(笑)

それでは、メッセージありがとうございました!
私の絵、絵ですか……? 多分相方様はその惨状を知っているかと思われますよ?
いつも応援ありがとうございます。亀更新間違いなしですが、今後もどうぞよろしくお願い致します。


いやぁ……毎度こんな妙なサイトに構って頂いてありがとうございます!
私、もう思い残すことはありません! これから相方様1人のサイトになってしまいますが、どうぞ末永く
生暖かい目で見守って頂ければ幸いです。

皆様、残される相方様と当サイトをよろしくお願いいたします。(何か、辞めるみたいですね……・笑)

そして今回のオマケというか、久々の文章。
先ほども述べたように、CPはマリかえで……ぶっちゃけると全体の8割方○裸です。
しかし全○ではありますが、それは仕方が無いんですよ場所柄!
(でも脳内で映像を再生すると、かなりキワドイものだと思います)

そんな訳で、特に何かしている訳ではないので特に制限は設けませんが……
一応注意喚起をさせて頂きました。

キケンな香りを感じられた方は回れ右の方向でお願いします、精神衛生上……。

それでは、そんなブツでも読まれるという方は……どうぞお進み下さいませ。
あ、そうそう忘れてた! 今回珍しくかえでさんが崩壊しているかも!!!

……それでは、どうぞ(マテ)
(結構な百合要素を含みます。ご注意下さいませ)

【本日の戯言55】
相方様が私のメールを晒すとのことですが、え……それってかなりヤバイんじゃないですか?(笑)
だってしょっちゅう危ないネタは出ますし、マリアやすみれ様は相変わらずですがかえでさんまで大変なことに
なることだってあるじゃないですか!
……まあ、私は構いませんが! もう3人でいちゃこらしていればいいのです!

……こんな奴でホントすんませんorz




+++++++++++++++


すらりと伸びた足の先で軽く触れると、それを中心にしてユラユラと波紋が広がってゆく。
その爪先からゆっくりと足全体を浸したら、今度はもう片方も……。

唐突な温度変化に震える身体を沈めていくと、浸された部分から徐々に肉体が熱を帯びてくるのが分かる。

やがて大帝国劇場地下にある大浴場の湯船に肩まで浸かったかえでは、身体の芯まで暖められそうな
その温度にほぅっと息を吐いた。

忙しい一日の終わりの、小さな至福の時。それに入浴の時間を挙げる日本人は多い。
彼女もまたそんな大多数のうちの一人で、たとえどんなに仕事を終えるのが遅かったとしても、
入浴を欠かすことは無かった。
 
絶えず視界を覆う湯気に覆われた現在の大浴場の中には、かえで以外に人影はない。
彼女が身体を洗っているうちにはメンバーの何人かが湯船に浸かっていたのだが、彼らはもう風呂から上がり
脱衣場へと行ってしまった。
 
その為ほんの少し前まで賑やかだった浴室が、今はしんと静まり返っている。
その反動もあってか、普段と同じ筈の浴室が今日は酷く静かなものにかえでには感じられた。
 
1人では広すぎる湯船の中で、かえではぼぅっと浴室内の天井を見上げる。
すると彼女の頬を元は気体であったのだろう水滴が掠め、かえでは思わず目を強く閉じた。

同時に、彼女の耳に浴室の扉を開く音が響く。

「あれ、かえでさんじゃねぇか」
 
声を掛けられたかえでがそちらに視線を向ければ、身体にバスタオルを巻いたカンナが彼女に
視線を向けていた。そしてその後ろから顔を覗かせたのは、彼女よりも少し背の低いマリア。

「お邪魔します」
 
引き戸をパタリと閉めた彼女は、そう言って軽く会釈をする。

「ふふっ、いらっしゃい」
 
たった一人での入浴、その時間を何をしていようかと持て余していたかえでは、二人の来訪に思わず
頬を緩めた。

「今日はいつもより早いんじゃねぇか?」
「そうなの。仕事が早く片付いたから、今日は早く休めそうだわ」
 
カンナの問いかけが浴室内に響き、それに重なるようにしてかえでの答えが響く。
彼女の言うとおり普段は仕事の関係でもっと遅い時間に入浴することが多い。
その為必然的に、普段は彼女よりもっと早い時間に入浴する花組のメンバーと鉢合わせることは少ない。
特に早く眠って翌日の朝の自主訓練に備えるカンナとは、同じ場所に住んでいるとはいえこの場所で
顔を合わせることは、一月に数える程しかないのが現状であった。
 
しかし今日は前の日に書類を片付けてしまったことが功を奏し、いつもよりずっと早いこの時間に
入浴することができて今に至る。

「そっか。じゃあ今日はゆっくりして、無理すんなよ?」
 
そんなかえでの普段の多忙さを知っているカンナは、そう言ってにっこりと微笑む。

「ええ、分かってるわ。ありがとう、心配してくれて」
 
彼女らしい思いやりの言葉にかえでがそう礼を述べると、相手はにっこりと微笑むことでそれに答えた。
そして同じように微笑んだ後にシャワーを手に取った隣のマリアと同じように彼女もそれを手に取り、
ほぼ同時に2人は巻いていたバスタオルを外す。
 
身体を覆い隠す邪魔なものが取り外され、湯気の向こうで彼女達の身体が露になった。

「……」
 
何の気なしに二人の様子を見ていたかえでの視線が、その身体のある一点へと吸い寄せられる。

それは、彼女達の豊満な胸であった。
 
勿論、彼女にやましい気持ちなどは全く無い。
しかしこのような状況では、身体ならぬ視線が勝手に動いてしまうことは仕方のないことなのである。

美人揃いの舞台女優達の中でも特にスタイルがよいのは、普段男役が多い為に肌が露出する衣装を
身につけることが少ないこの2人。
しかもその度合いは、一般の常識のはるか上をいく程立派なものなのである。
 
そんなスタイルを目の前ぇ見せられたとあっては、たとえ同じ女でも気にならない訳が無い。

「……」
 
そんな理由でかえではまじまじとそれを見つめ、やがて目の前に広がるその光景に呆然とする。
 
彼女の立場上こんな経験は初めてではないのであるが、それでも二人の身体を同時に見るということは
滅多に無い。
そのため、暫くの間ただじっと彼女達の胸に視線を送り続けるというなんとも滑稽な事態になったのだが、
ふとマリアがカンナに向かって口を開いたその声で彼女はやっと我にかえった。
 
慌てて視線を外したかえでは、軽く頬を染めて下を向く。
するとその視線の先には、当然ながら湯船によって屈折した彼女自身の胸が映った。

「……」
 
先程まで見つめていたものと同じ器官だとは到底思えない自らのそれ。
その事実に、かえでは盛大にため息を吐いた。
 
勿論かえでのそれも、小さい訳ではない。
むしろ一般的なサイズよりもずっと豊満である。
しかし、彼女のすぐ目の前に居る二人のそれの大きさは規格外なのだ。

豊満である筈の彼女のそれですらも、小さく見えてしまう程に。
 
かえでは湯船の中で、自らの胸にそっと手を当ててみる。
そしてその双丘を両手で持ち上げるようにし、湯船から少しだけ浮き上がるようにした。
 
そのまま、もう一度二人の居る方を見つめる。
しかしすぐに胸から手を離すと、深く大きなため息を吐いた。
どうやら、少々見栄を張った程度で対抗できるものではないらしい。
 
吐き出された彼女のため息が、湯船に小さな波紋を作る。

「……先に上がるわ。二人ともゆっくり入ってて」
 
かえではその波の行方を見送ると、二人にそう声を掛けて立ち上がった。

「ん、分かった」
「お気遣いありがとうございます」
 
マリアは髪を、カンナは背中を洗い流しながら、それぞれかえでの声に答える。
かえでは彼女達からひとつだけ席を空けた蛇口で軽く身体を洗い流し、まるで逃げるかのように
脱衣場へと去っていった。
 

パタンと扉を閉めると、かえでの身体が冷たい空気に包まれる。
バスタオルを巻いたままでふとかえでが横にあった鏡を見れば、自らの顔が真っ赤に染まっているのが
映った。
 
その原因のうちには、確かに今まで湯船に浸かっていたということもあるだろう。
しかしそれだけの理由では、これ程までに赤くなることはない。
 
同性でも思わず赤くなってしまうようなスタイルの良さ。
いくら相手が舞台に立つような女優であるとはいえ、同じ女として羨ましくない筈もない。
 
かえでは何度か首を振って、脳裏に焼き付いた二人のスタイルを記憶の彼方へと追いやる。
そして彼女が鏡の前から自らの服を置いた場所まで向かおうとしたその時、
整然と並べられていた筈の籠の一つが床に落ちているのが目に入った。
 
かえでが浴室に向かう前にそれが無かった事を考えると、彼女が入った後に籠は落ちたということになる。
更に後にマリア達が入ってきたことを考えると、恐らく彼らと入れ違いに浴室から出ていったメンバーの誰かが
誤って落としてしまったのだろう。
 
かえではその面々が花組の中でも特に元気のいい少女達だった事を思い出しながら、ふっと困った
ような笑みを浮かべる。
その表情は我が子を見守る母親そのものであった。
 
彼女はすぐに身体を覆っていたタオルを自らの衣類が入っている籠に入れると、
床の上にひっくり返った籠を持ち上げる。
すると、彼女が空だと思っていたそれには予想に反して誰かの衣服が入っており、それらが一気に
床の上に散乱した。

「……」
 
かえでは一瞬目を丸くしたが、すぐに気をとりなおして散らばった衣服を籠に戻しはじめる。
衣服を見る限り、落とされた籠に入っていたのはマリアのものであったらしい。
 
一枚一枚を律儀にたたみながら手早くその作業を進めているかえでであったが、ふとある物を手にした時に
その動きが止まる。
 
彼女の右手には、マリアのものであろう胸を覆う為の黒い下着があった。

「……」

かえでは両手でそれを摘まみ、暫くの間その下着をじっと見つめる。
そうしたままで、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
 
暫くして、彼女は何を思ったかしきりに辺りをきょろきょろと見回し始める。
そして丁度三回ほど首を振ったところで、彼女の視線が再びマリアの下着一点に注がれた。
 
再びかえでは生唾を飲み込み、今度はすっと音をたてて大きく息を吸い込む。

そして次の瞬間、彼女は恐る恐るマリアの黒い下着をそっと自らの胸に当てたのだった。
 
自らの胸と下着の間の空間のあまりの大きさから、持ち主と自分の胸の大きさの差に再び愕然とする。
何なんだろう、この大きさは……かえでは俯いたままで呆然と立ち尽くした。

先程偶然まじまじとその大きさを間近で見てしまい、惨敗だと感じたそのサイズ。
では、その彼女と自分の差はどれほどなのだろうかという単純な好奇心から行なった今の行為。

それは、再びかえでの自信を地の底深くへと突き落としたのだった。
 
彼女は惨めな気持ちのまま、自分自身の幼稚すぎた好奇心を悔やむ。
だが悪いことは続くもので、かえでが下着を手に持ったまま立ち上がった途端、浴室と脱衣場を結ぶドアが
ガラリと開かれた。
 
かえでは慌てて衣類を入れてしまった籠を棚へと押し込む。
しかしあまりのことに気が動転していた彼女は、その手に肝心の下着を持ったままであった。

「……どうされたんですか?」
 
籠の入れられた棚を自らの身体で隠すという明らかに不自然な格好のかえでに、マリアは当然ながら
驚いた様子で問いかける。

「う、ううん。何でもないの」
「じゃあ、その……右手にあるものは……」
 
かえでは必死に首と下着を持っていない方の手をブンブンと振りながら答えるものの、
その甲斐もなく相手は彼女の手にある下着を見つけてしまったようである。

「こ、これは床に落ちてたのよ」
 
さっきまで胸に当てていたという事は伏せ、かえではそう必死に弁明した。
その言葉は確かに嘘では無いのだが、如何せん彼女の様子が不自然な為かマリアは無言のままで
首をかしげる。

「……」
「ホントよ、信じてマリア!」
 
かえでは半ば泣きそうになりながらそう叫ぶが、思わず前に出して握っていた右手に下着がついてきたのを
目にし、慌ててマリアの籠へとそれを戻した。
 
だが、その様子はどこからどう見ても下着泥棒が言い逃れをしようとしているようにしか見えない。

「ええ、それは勿論信じていますが……」
 
マリアはそう呟きながらゆっくりとかえでの方へと近づいて来る。
そして、かえでを自らの身体を後ろの棚で挟むような位置まで近づくと、じっと彼女を見下ろした。

「な、何?」
 
追い詰められ逃げ場の無くなったかえでが口を開くと、相手のまだ乾ききっていない身体から落ちた雫が
丁度彼女の瞼の付近に落ちる。

思わずかえでが目を閉じて雫を拭うと、再び開いた瞼の奥にあのマリアの豊満な胸が映った。
すっかり冷めてしまった筈の彼女の身体が再び熱を取り戻したのは、すぐ傍まで来た相手の
熱い身体のせいだけなのだろうか。

「いえ、ただ……」
 
呆然と立ち尽くすかえでを見下ろしたままでマリアは呟き、そしてにっこりと微笑む。
そして彼女がゆっくりとその唇をかえでの顔の方へと近づけた時、再び浴室への扉が音をたてて開かれた。

「マリアぁ、あたいも忘れモンしちまってさぁ……」
 
その大きな声と共にカンナが入って来ると、マリアはすぐにかえでの前から離れる。

「あれ、かえでさんまだ服着て無かったのか? 早く着ねぇと風邪ひくぜ」
 
そして彼女が何事も無かったかのように自らの荷物を探りだすと、カンナが真っ赤な顔で突っ立ったままの
かえでにそう問いかけた。

「え、ええ。ありがとう……」
 
その言葉で我にかえったかえでは、すぐに自らの衣類が入った籠の方へと向かう。
つい先程までのこともあり少しでもマリアから離れたかった彼女であったが、残念なことに目的の籠は
相手のそれの三つ隣にあったのだった。

「最近寒いからなぁ、気をつけろよ~……あれっ!? 持ってきた筈なんだけどなぁ」
 
カンナがそんなことを言いながら自らの衣類を漁るのを尻目に、かえでは急いで自らの衣服を取り出して
そそくさと身に付け始める。
下着、ズボン、上着……それらを全て身につけるのにかかった時間は、恐らく彼女の人生で最も早い記録で
あったに違いない。

「……」
 
かえでは服を素早く身につけたのに続いて、今度は浴室で使った物を手早く袋に入れ始める。
だが彼女はそれに集中するあまり、その姿を見つめる視線に全く気づいてはいなかった。
 
そしてその視線の主はゆっくりとかえでに近づいていき、吐息混じりの声で彼女に囁く。

「かえでさん」
「何、マリア?」
 
素早くこの場から立ち去るという手段にばかり集中していたかえでは、その理由の中心に位置する
マリアの言葉にも全く動揺する様子は見せない。
 
そんな相手を暫く見つめた後、マリアその唇をかえでの耳元へと近づける。

そして、短く囁いた。
 
瞬間、つい先程までに殆ど治まっていたかえでの頬の赤みが、一気にリンゴやトマトを形容したような
色へと変わる。

「ばっ……」
 
かえでは手にした荷物をポロポロと床に落としながら、その赤い頬のままでマリアを見上げる。
彼女を睨み付けながら暫くの間パクパクと口を動かしていただけのかえでであったが、
マリアがニッと悪戯な笑みを浮かべて彼女を見下ろすと、ぐっと拳を握ってこう叫んだ。

「ばかぁ!!
 
落とした荷物を拾うこともせず、かえではそう言い放って脱衣場から飛び出す。
しかし急ぎながらもほんの少しの理性は残っていたようで、浴室のドアを閉めることだけは忘れなかった。

「んぁ!?
「……」
 
その声とドアの音にカンナは籠から顔を上げたが、マリアはその後ろ姿を目で追ったのみ。
勿論、悪戯な微笑みはそのままである。

「何だぁ? 喧嘩か?」
「いいえ、何でもないのよ」
 
かえでが消えた方を見つめた後、カンナはすぐ傍に立つ親友にそう問いかけた。
だが、全てを知っているのであろう相手は、満足そうな微笑みを浮かべるだけで答えようとはしない。

何でもないことは無いだろう、カンナの脳裏にはそんな当たり前の疑問が浮かんだのだが、
それ以上追求することはしなかった。
 
長年の付き合いで分かりきっているのだ。
この親友がこういう顔をする時は、自分の追求などでは絶対に口を割らないということが。

「それならいいんだけどよ……かえでさん、服逆に着てなかったか?」
 
手に小さなタオルを持ち浴室へと向かう背中に、カンナはそう問いかける。
意地の悪い親友に目をつけられた、憐れな仲間の姿を思い出しながら。
 
 
+++++++++++++++

 
「入ってもいいなんて、言ってないわよ」
 
脱衣場でのそんなやり取りの後、床に散乱させたままの荷物を持ってかえでの部屋を訪れたマリアは、
ドアを開けた瞬間ベッドの上でうずくまっている部屋の主に睨まれた。
しかし彼女は怯むこと無く微笑んで室内に足を踏み入れると、後ろ手でドアをゆっくりと閉める。

「その割に、鍵が開いていましたけど?」
「……」
 
荷物をテーブルに置きながらのマリアの問いかけに、かえでは何も言わない。
その代わり視線をマリアから彼女の抱えている枕に移し、やがてそれに突っ伏した。
 
そんな相手の姿を見たマリアはやれやれといった体でため息を吐くと、テーブルから離れかえでのすぐ傍に
腰かける。
そしてかえでの顔に彼女が再び視線を戻すと、ふっと口元だけで笑った。

「顔、まだ少し赤いですね」
 
自らの瞳に映ったかえでの様子そのままを、マリアは彼女の耳元で囁く。
すると相手の行動に更に気恥ずかしさを感じたのか、かえでは頬を更に赤く染め上げた。

「……マリアのせいじゃない。いきなりあんな事言うから」
 
消え入りそうな声で呟いたかえでの言葉に、マリアの微笑が悪戯なものへと変わる。
その表情は、脱衣場でかえでが顔を真っ赤にして飛び出した時と同じものであった。
 
マリアは相手の耳たぶに唇を寄せ、わざとらしく水音を立ててキスをする。
その音と感触にピクリと相手が身体を震わせたのと同時に、マリアはつい先程その表情で囁いたのと
同じ言葉を、小さな声で呟いた。

「かえでさんの、えっち」
 
再び羞恥心を沸騰させたかえではすぐに顔を上げ、ぎっとマリアを睨みつける。
しかしマリアはにっこりと微笑んだままで、その視線をものともしない。

「もう、知らない!」
 
あまりに短時間のうちにマリアによって感情の波を操られたこととなったかえでは羞恥心からかとうとう目に
涙を浮かべ、相手の視線を避けるように布団の中へと逃げ込む。
するとマリアはそれを追いかけるようにして布団越しに覆い被さり、彼女の身体に頬を擦り寄せた。

布団越しに、彼らは暫く言葉を交わす。

冷たかった筈のそれがすっかり暖かくなった時になって、やっとかえでがそこから顔を出した。
しかしその表情は、未だ不機嫌な表情のままではあるのだが。
 
だがマリアはそんな彼女の様子に臆する事無くにっこりと微笑み、その頬を人差し指で軽く撫でる。
 
そしてくすぐったそうに顔を歪めた相手の唇を、ゆっくりと自らのそれで塞いだ。
 

+++++++++++++++
「5.少し赤い顔」
『気付いて、気付かないで、』 (配布元:『勿忘草』様 ) 
 
何かイマイチお題と合ってない気がしますが……まあ細かいことは置いておいて(マテ)
さて、ここまでお読み下さった方の中でどれだけの方が覚えていらっしゃいますでしょうか……?
私が以前、『かえでさんのエッチ』とマリアが本人の耳元で囁く妄想をしたということを……!!

あのマリアがそんな事を言うなんてかえでさん何をしたんだ……! という反応を頂いたりもしましたが、
ちょ……っと、危なすぎたかしら?
まあ、格好は格好ですが場所柄仕方が無い筈ですし……特に何かやらかした訳でも無いので大丈夫かと。
(しかしこういうのの線引きって曖昧ですよね。どこまで上げていいのやら?)

そんなこんなんで、久々のマリかえでした。
(いやマジでホント久々ですよね! 最近マジでプレイ日記しか書いてませんでしたからねっ!)
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