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皆様こんにちは。
昨日の夜更新しようと思ったのに、腹痛に襲われた為恐ろしく早い時間から布団の中で唸ったまま眠りに
就いてしまいました。

お陰でせっかく麻弥さんの誕生日だったのに何も言えなかったじゃないか! 前日に教えて頂いたのに! 

女ってこういう時面倒ですよね(ピンときたあなた、多分その理由で当たってますよ)

さて、愚痴っても仕方が無いので……。

麻弥さんお誕生日おめでとうございました!
サクラ1には姫が出てこないので寂しい思いを致しましたが、もうすぐ2を開始できますのでツンツンの彼女が
心を開いていく様を見るのが楽しみでございます。
私の日参しているサイト様の殆どがモトホシスキーさんのせいか、舞台を見始めた頃以上に姫が
気になっている今日この頃です。

ヒロインに、なったらいいな! (勿論他の子でも大歓迎ですが)
でもとにかく、麻弥さんボイスの姫を堪能しつくしますよ私は。

海外での活動が多いということを耳にしますが…これからも日本の隅から応援しております。


そして、サクラの中の人つながりでもう1つ。
各地で(?)話題になっておりますが、私にも美智恵さんから寒中見舞いが届きました

リアルで、食べていたスルメを吹きました。
まさかダイレクトメールの中からこんな宝物が出てくるとは……! 庭で変な声を出してしまったですよはい。

同じく頂いた方の話を拝見すると、去年のイベントに参加された方(というか、チケットを取った人?)に
送られたということでしょうか?
それとも、その中でお手紙なんかを渡した方にでしょうか?

それにしても、凄いな美智恵さん。
印刷だけじゃなくてちゃんと手書きでメッセージを書かれるなんて……。(三桁ありますよねきっと)
年賀状たった6枚の手書きで音を上げた私とは大違いですよ。見習わなければ……。

とにかく、こんな私にお手紙をありがとうございました。
会場で買ったモノと一緒に、後生大事に致します。
死んだら棺桶に入れて一緒に燃やして貰いますよもう。


さてさて、今回の記事はおめだとうやらありがとうやらが満載の記事になりましたが……
最後の話題はこれです。

……相方様、ごめんなさい(額を床に擦りつけて土下座)

いや、あのね……うん。
とにかくごめんなさい……!

理由は、日曜のプレイ日記で分かると思います。
だって、あんなところでまさか制限時間があるとは思わなかったんだもの……!

はい、今回は『おめでとう』と『ありがとう』と『ごめんなさい』の記事でした。

そして今回の投下物は、ひっさびさにマリかえです。
マリアあんまり出てきませんが、ちゃんとマリかえです(どないやねん)
お読みくださる方は各種メッセージの後からどうぞ~。

【私信】

→塩絡み様
まず最初に一言。マロンちゃん羨ましいっていうのは全世界の愛さんファン共通の思考だと思います(笑)
私なんぞはトップのお写真にリアルで夜中に『うっわかわええ…』と叫び、気持ちの悪い笑みを浮かべて
おりましたよ。家族にはとても見せられません……。
御本人はあんなに可愛らしいのに、サクラや『ランブルローズ』ではどうしてあんな色っぽい声が出せるのか
……これはきっと人類最大の謎だと思います。

そんなセクシーさが拝めるゲーム、一緒に実況プレイしてみたいです私も(笑)
でも私、ゲームしてる時すごい煩いことで評判なんですよね(無双なんかで『死ぬ死ぬ』とか言ってます)。
こんな私がそんなゲームをプレイしている様を横で見ていたら(格ゲ苦手なのですぐ負けますよきっと)、
変な妄想ばっかり垂れ流して大変なことになる悪寒……。
いいんですかこんな人間と一緒にプレイして……!!!

そしてかえすみココアネタ。楽しんで頂けたようで幸いです。
『ココア=甘い』という勝手な公式と、『かえでさんからは甘い匂いがしそうな気がする』という気持ち悪い妄想
からできた産物でございますよ。
『猫の皮を被った子犬』っていうのは上手いですね。確かにそんな感じですかえすみのすみれちゃんは(笑)
すげえ淋しいくせにそっぽ向いて送り出したかと思えば(猫)、帰ってくる日に『まだかなまだかな』って
シッポ振って玄関でずっと待ってる(子犬)。
でもいざ帰ってくると『待ってたって気付かれるなんてプライドが許しませんわ!』とか思って隠れた(猫)、
かと思えば帰ってきたのが凄く嬉しくってニヤニヤしちゃう(子犬)。
そして結局気付かれて『私じゃありませんわ!』とか言いながらも(猫)、最終的には嬉しさが勝ってデレデレ
最高潮なわんこになるという……。
なんか、並べてみると最高にキャラ崩壊してますね(汗)

あ、あとKUCHI☆UTUSHIはアレです。前もやりましたがかえすみだからやれるんです。
マリかえでやろうもんなら、載せられそうもない大変なトコロにまで発展して暗転しちゃうので(笑)

そんなマリかえですが、27日のあんな妙なネタにまさか反応頂けるとは。
書こうと思うきっかけが私はパッと場面で浮かんでくるタイプなのですが、あれが浮かんだ時はマジに頭
腐ったんじゃないかと思いました(重症ですよもう)。
そのくせ書いたことをすっかり忘れていたので、思い出させて頂きありがとうございました(駄目じゃん)。
「ま、マリアのせいなんだから……!」っていうのも可愛いですね。
その辺のネタも絡めた上でちょっと打てそうな気がしてきたので、形にしてみようかなと思います。

そしてマリかえ裏ネタの話……了解しました。
(ええもう、2枚目のイラストによからぬ妄想しかしませんでしたので・笑/勿論1枚目のかえでさんも
 可愛らしくって幸せになりましたよ!)
性懲りも無くバレンタインネタが見切り発車確定になってしまったのですぐには書けませんが、中旬~月末
くらいにはお送りできるようにしようと思います。
(でも最近締め切りぶっ飛ばしまくってますので、気長にお待ち頂ければ幸いです)
脳内にネタはあるのですが、本当に無駄に危ないだけのヤマもオチも意味も無い話になりそうです。
その上、マ、マリアさんそんなところで(ry 的な……。
そんなんでよろしければ、書いてみようと思います。

それでは、メッセージありがとうございました!
企画締め切りまでまだ少しだけありますので、どうぞギリギリまで推理してみてくださいね!



【拍手返信(くらゆき)】

→蓮華様
企画への応募ありがとうございました! リクエストも了解致しましたよ!
というか、リクエストのネタがうちのかえすみのすみれさんと見事に合致していてびっくりしました(笑)
大昔に私が手書きで汚い相関図(?)のようなモノを書きましたが、あれを書いた時点でもすみれちゃんは
マリアさんにどこか嫉妬してるんじゃないかと思っておりました。
あの2人はCPでなくても信頼関係が構築されていると思いますし、かえでさんが頼るならマリアな感じが
しますのでどうしても『大人な会話』をしていそうなんですよね。
対してすみれさんはどうしてもかえでさんに子供扱いされてしまっているので、なかなかその会話に入れない。
……凄く機嫌が悪くなっていそうですね(笑)

でもすみれ様を子供扱いするかえでさんも、彼女のことが好きだからこそ弱い部分を見せたくないと思っている
気がするのですよ。それに対してすみれさんは、かえでさんが自分に頼らないのを自分を子供扱いしている
からだと思っていたりして……。
そんなすれ違いがぶつかるような長編を、書きたいなぁ……と思っているんですけどね。
誰か私に時間と集中力をください……(泣)

何か、ひたすら語ってしまってすみませんでした。
リクエストの方は了解いたしましたので、結果を楽しみにお待ちくださいませ。



→アイアイ様
お互いお揃いでポニテなんて……! そんな姉妹がいたら私は理性を保っていられるかどうか!!
……すみません、最初からキモイですね(汗)
でも妹の髪を梳いて結わえてあげるあやめさんとか、すごく微笑ましくって大好きです。
かえでさんも小さい頃はお姉ちゃんの真似ばっかりしていたりしたのかと思うと、可愛くって仕方が無い!
姉妹ネタとか書きたいなぁ……ゲームをプレイして以降、書きたいネタが増えて増えて大変です。
藤枝姉妹はキャラ紹介でも意味深なコトが書いてあったりするので(お互いを物凄く信頼しつつも物凄く
嫉妬しているとか……どこかで見たような気がするのですが・汗)、あやめさんが亡くなる前でも後でも
書いてみたい組み合わせです。
(個人的趣味でこれにマリアを絡めたいなぁ…とか思ってしまうのですが)

愛さんの公式、お知らせくださってありがとうございました!
丁度更新された日に見ていなかったので、すぐに飛んでしまいましたよ。
トップの写真からして可愛すぎますよね、愛さん……。
お陰で、夜中に変な声を出しながらニヤニヤして画面を凝視するキモイ人になってしまいました……。
愛のメッセージ、毎月耳にタコができるほど拝聴しております。
あの方のお声には何らかの癒しの効果があるのではないでしょうか? 
癒し系の語りのCDとかを出して頂けたら、予約開始と共に走りますよ私は……!
すみません、またキモイですね(汗)

それでは、メッセージありがとうございました!
こんなかなり崩壊したキャラ偏愛サイトですが、これからも楽しんで頂ければ幸いです。



→颯太様
テストでお忙しい中、メッセージありがとうございました!
かえすみ、やっとウチ以外でもアップしてくれるサイト様が現れてくれて物凄く嬉しいです。
マジで私の代わりに書いてください、ホントに……。
マリアさんの壊れ具合も素晴らしいです。
私の脳内では、かえでさんのことになるとあれくらい取り乱す彼女が私のデフォルトになってしまっています。
ヤバイですね、どうしよう……(汗)

プレイ日記も楽しんで頂けたようで幸いです。
クレモンマリア見られましたよ! あの後の照れ顔は本当に神としか……!
あのイラストが待ちうけなのですか?
私は元来Mなのか、それともうちの変○隊長に近いからなのか……覗いた後らしき銃を突きつけている
マリアさんが待ち受けの中にいらっしゃいます。
きっとかえでさんを覗いた後も、あんな風に銃を構える……いや、即座に撃たれますね(笑)

可愛らしい服を着るマリアさんも見てみたいですが、髪を伸ばしたマリアさんも見てみたいです。
絶対綺麗ですよね? でもってそんな綺麗なブロンドの髪を梳くかえでさんとか……。
とにかく、あの人は自分の容姿を卑下しすぎなことは確かです。
かえでさんも可愛いですが、アンタも十分可愛いですよ!

そしてそんなマリアをいぢるかえでさん、まさかそこに反応を頂けるとは思っておりませんでした(笑)
ブティックに行って着せ替え人形状態にしちゃうとか、衣裳部屋を2人で掃除してて同じく着せ替え人形に
なっちゃうとか……。
色々妄想は膨らみます。
ああ、ゲームをやったせいで色々と書かなきゃいけないのに書きたいものが増える……!
そんな嬉しい悲鳴を上げられるのも、サクラが面白いからですよね。

それでは、メッセージありがとうございました!
企画への応募の方も保留という形になっていたと思うので、ゆっくり推理してみて下さいね。
あとぶーたれたすみれちゃんの顔も、個人的に待ちうけにしたいと思っております、凄く(笑)



→飛竜彩女様
3人娘といい、藤枝姉妹といい……大神くんは本当に羨ましいですよね。
早く私と立場変わってくれないかしら? あんな素敵な環境なら、現実捨ててもいいです(笑)
4ではグランドヒロインと一緒に搭乗するみたいですし、戦闘中まで羨ましいことになるんですよね……。
あ、でもかえでさんは乗せられないからいっか(そこか!)
かえでさんはマリアさんと一緒に乗っていればいいよ! と思った辺り私も末期だと思います。
きっと大神くんと立場が変わったら、30秒くらいで下心丸出しのままかえでさんの所に行ってマリアさんに
撃ち殺されると思います確実に。
うう、上手くマリアさんを出し抜かなければ……(笑)

成程、『君ある』は私の中では『クリアした後からが本当の始まり』なゲームになりました。
多分かえでさんをゲットした後からは、マリアとすみれさんとかえでさんが私の固定メンバーになると
思います。もう最初にレベルMAXにする気満々ですよ。
何か大分前にも言ったような気がしますが、大神クンを外せたらカンナを入れるのに……(泣)
そしてまさかの、かえでさん必殺技連発!
か、かえでさん……そんなにお姉ちゃんに会いたかったんですか……? ということで、藤枝姉妹的に
脳内補完しようと思います(笑)

台詞固定なんですか、ゲーム的に考えたら大神さん相手にくらい別の台詞があってもいいのに……。
あ、あれですね。
マリかえで協力攻撃が起こったら、マリアさんが嬉しすぎて大変なことまで言っちゃうからですね!
きっとマリアさんはかえでさんが敵に狙われた時も、その敵をマリアさんが倒した時も、横に並んでたりする
時も(以下略)何かかんか言ってると思います。
……ダメだ、年齢制限が大変なことになってしまう!
だから全部(以下略)ってことにしてカットしたんですかねセ○様?
……すみません、脳が腐ってますね。いっそマリアに撃たれた方がいいかもしれません。

それから、キリタチは半ば公式ですって(笑)
漫画版とか……ナチュラルにカンナさん肩に手を置いちゃって。
あれはファンには堪らないだろうと思いました。マリアの部屋に『相変わらず何にも無い(うろ覚えですが)』って
言ってたのも、よく出入りしているってことですし。
きっと、マリかえ脳の私でもそれくらい見つけられたのですから、ファンの方ならきっと妄想の燃料はいくらでも
見つけられると思います(笑)
カンすみといい、キリタチといい……カンナ、オンナノコにモテモテですね!
まあ、カッコイイから仕方ないですよね!!
ドシリアス、書けたらいいなぁ……ってこの返信の中で私は何度そう言っているのか!
ゲームといい皆様からのメッセージといい、書きたい話のネタが増えすぎて大変です(笑)

カンナお見舞い! 頑張ってください!
カンナさん凄く可愛いですよ? カッコイイのがデフォルトだった私ですら可愛いと思ってしまったくらい
ですから、ファンの方には堪らないと思います。
見られるように、ちょっと念を送っておきますね(迷惑な!)

ゲームをプレイすると、色々とキャラの見方が変わったのですが……一番すみれ様の見方が変わりました。
だって、あんなに……あんなに面白いとは!
割と他のギャグキャラっぽいキャラ達が個人的に大人しめだと思ったので、余計に際立って(笑)
顔が崩れるのもすみれ様が一番多いんじゃないですか、もしかして?
取り敢えず、キャラごとの雑感はプレイ後にまとめて書こうと思います。

熱きはチラっとやりましたが、色々と大変そうですね。
モギリにまでボタン操作が要るとは思ってませんでした(笑) 
子供への応対を操作ミスしたらマリアに怒られましたし、きっと私がやったらミスしまくって彼女に撃たれます。
まさか、まさかサクラでゲームオーバーとは(笑)

それでは、メッセージありがとうございました!
プレイ日記めちゃめちゃ長いのに全て読んでいただいたそうで、感謝です!



この間上げたかえすみが、相方様をはじめ色んな方に反応がよくて嬉しいです。
……なんだ、かえすみって皆好きなんじゃん?(盛大なる勘違い)
マイナーでも上げてみるものだなぁ、と切に思いました。

お読みくださった皆様、本当にありがとうございました!

あ、あともう一つ。
企画ですが、キャラは予想されていてもリクの内容を書かれていない方が何人かいらっしゃいます。
どちらも土曜日に締め切りますので、送るのをお忘れなく~。
(終了致しました。ご応募ありがとうございました!)

では、以下からマリかえの話になります。お読みになる方はどうぞ先へお進み下さいませ~。
(百合ネタになっておりますので、苦手な方はご注意くださいませ)

【本日の戯言34】
今夜、いよいよ9話をプレイします。……パヤパヤの瞬間がやって参りました。
髪下ろしたあやめさんはビジュアル的に大好きですが(ホント、下ろして欲しいです)、もうデコツンやって
貰えないとなるとかなり辛い。
姉の姿が変わってしまったことを、あの世界のどこかにいるかえでさんは感じ取っているのでしょうか……?
2でその辺、話してくれないかなぁ……。




+++++++++++++++


髪を切った日は、心が少しだけ軽くなる気がする。

 
「かえでさん、髪をお切りになったんですか?」
 
劇場の廊下でそう声を掛けられ振り向くと、声の主であるさくらと紅蘭が立っていた。
2人の頬が少しだけ黒いのは、きっと紅蘭の発明が失敗して手伝っていたさくらもそれに巻き込まれた、
というところだろう。


「ええ、ついさっき。でも、量を少なくして毛先を揃えただけだから、あんまり変わってないんだけどね。」

毛先を少し摘んで、私はさくらの問いに答えた。

「へぇ、さくらはんよう気付いたなぁ。」
 
横に居る紅蘭は気付かなかったのか、眼鏡の縁を摘みながら私に近づいて来る。
確かに彼女の言うとおりで、私自身も触ってその感触の違いを確かめるまで以前との違いが
分からなかった程だ。

その為、正直な話視界の端に入った程度でそれに気付いたさくらの方に私も驚いている。

「え、すぐ分かるじゃない。夏らしくなってとってもお似合いですよ。私も少し切ろうかなぁ……。」
 
当の本人はそう言って自分の髪を摘む。

私としては、今の長い髪を切ってしまうのは勿体無いと思うのだが。

「ほんまやなぁ……そう言われてみれば昨日までと全然違って見えるで。」

じっと観察してようやく気付いたのか、紅蘭もそう言ってにこりと笑う。

気付いて貰えただけでなく、さくらに続き彼女にも褒められてしまい、その嬉しさで自分の唇の端が
自然と持ち上がるのが分かった。

「二人とも持ち上げるのが上手いわねぇ~、私を褒めても何も出ないわよ。」
「そうじゃないですよ~。ホントに似合ってますって、ねえ?」
 
そう言ってさくらは紅蘭の方に視線を向け、それを受けた方もまたこくこくと深く頷いた。
その言葉が偽りではなく、心からのものだと分かるのが……余計に嬉しさを倍増させる。


「ふふっ、ありがとう。でも嬉しい事言ってくれたから、今度のお休みにでも何かおごるわ。」
「ホンマでっか?」
「やったぁ! 私アンジェラスのケーキがいいです。」

年下の少女たちは一気に色めき立ち、嬉しそうに私にせがみ始めた。
次々とお店の名前を挙げていく彼女達を見ていると、自分にもこんな時期があったなぁ、と
少しだけ懐かしく思う。

 ……いやいや、今でも十分に若いつもりであるが。

「じゃあ、約束やでかえではん!」
「ええ、勿論。」
 
手を振って去っていく彼女達の姿を見送って、私は足取りも軽く司令室へと向かった。
 
 
+++++++++++++++

 
「かえでさん、こちらに目を通して頂けませんか?」
「分かったわ。」
 
差し出された書類を受け取り目を通す。

暫くの沈黙の後、見る限り問題は見当たらなかったので私は印鑑を取ろうと引き出しに手を掛けた。

「はい。」
「ありがとうございます!」
 
律儀に敬礼を返す彼に視線を送るが、彼はそれに気づく事なく部屋を出て行ってしまった。

一切、私の髪のことには触れていない。
 
ふぅ、と深い溜息を吐きながら、一人きりになった部屋で伸びをする。
別に気付いて欲しい訳ではなかったのだが……先程まで居た米田さんにも全く気付かれないとなっては、
さすがに気落ちしてしまう。


確かに自分でも見分けが付かない程の変化ではあるのだ。気付かない彼らが悪い訳では無い。

しかし戻った途端に褒められてしまったが為に、少し期待をしてしまった。ただそれだけのこと。

「……さて、」
 
私は首を数回振ると、小さく呟いて再び机上の書類に視線を落とした。

昔から長い髪が好きではなかったのだ。
いや、一時期は伸ばしていたこともあったが、自分には似合わないと知ってバッサリと切ってしまった
というのが正しいか。


それ以来ずっと長さを変えず、同じ髪型で過ごしている。

いっそマリアくらいの長さに切ってしまえば、イメージチェンジにもなっていいのかも……。

そこまで考え、ふと私は書類に走らせていたペンを止めた。
彼女は、マリアは気付いてくれるだろうか。……私のほんの少しの変化に。

「なーんて、何考えてんだか。」
 
一人きりの部屋に自分の声だけが響き、私は再び頭を振る。
そうして再び……今度は全く他ごとを考えないくらいに、目の前の書類を処理することに専念した。
 

+++++++++++++++

 
「かっえでさ~ん、髪切ったですねー?」

食堂で少し早めの夕食を摂っていると、食堂中に響く声で言いながら織姫が私の横に腰掛けてきた。
その横にはアイリスと、テーブルを挟んだ向かい側にはレニが居る。

「ええ、切ったわよ。……よく分かったわね。」
 
先程全く気付かれなかった為、私は驚いて彼女を見た。

「えーすぐ分かるよ。かえでお姉ちゃん昨日より綺麗だもん。」
「そうでーす。よくお似合いで~す!」
 
織姫の代わりにアイリスが答え、それに同調して彼女がまた言う。

「そう?」
 
先程の無反応とは打って変わった反応に嬉しさを感じながらも、さすがにまた褒められてしまうと……
正直な話、恥ずかしい。
しかし再び持ち上げられた私の気持ちを、背後からの声が再び突き落とした。

「えぇ、髪切ったって……何処を?」

その声に固まってしまった身体を無理やり動かし声の主を見ると、私の丁度真後ろにあるテーブルに
座っていたカンナが食事の手を止め、私の方をまじまじと見ていた。

表情から推測するに、本当に分かっていないらしい。

「カンナさん、貴女分からないんですの?」
 
その向かい側に据わるすみれが彼女の言葉に気付いたのか、同じく食事の手を止めて問いかけた。

その表情は、変化に気付かないカンナが有り得ない、とでも言いたげである。

「うん、全然。」

しかしそんなすみれに対し、カンナはあっけらかんとそう言い返した。

「カンナさん鈍すぎで~す!」

すぐさま隣の織姫が叫ぶ。

「そうだよ、アイリスすぐ分かったもん。」
 
その向こうのアイリスもすぐにそれに続いた。

「な、なんだよおめぇら……ちょ、レニ何か言ってやれよ。」

さすがのカンナも皆の非難を一斉に浴びては堪らないのか、今までに一言も発することなくこの議論の行方を
見守っていたレニに助けを求めた。

「僕もすぐに分かったよ、髪切ったんだなぁって。」
 
きょとんとした顔で答えたレニの言葉は、どうやらカンナの求めていたものではなかったらしい。
しかし他の三人は彼女に同調したのか、次々と賛同するような声が上がった。

「……ホントか?」
 
周りの非難、特に正面のすみれの声に耳を塞ぎながら、カンナは再びレニに問いかける。

「うん。」
 
そうきっぱりと返事をするレニの表情からは、その言葉が嘘だとは思えない。

「話になりませんわ! かえでさん。この人には、いっそ坊主にでもしないと見分けがつかないようですから、
 お気になさらなくてもよろしくてよ。」
「な、なんだよ! そこまであたいはニブくない!」
 
すみれにビシッと指を突きつけられカンナは言い返すが、流石に彼女の背後には他の三人の総意があると
考えると、普段のように言い争えないらしい。

「……」 

そんな周りの論争を当の本人である私は呆然と聞いていたのだが、流石に四対一の状況に追い込まれた
カンナが可哀想になってくる。

確かに他の四人の言葉は嬉しいが、この微々たる変化に気付かないというのもひとつの個性なのだ。
幼い頃からお洒落とは無縁の生活を送ってきたカンナに、それに気付けというのが酷な話だろう。

「坊主は勘弁して欲しいんだけど……。」
 
私はカンナの箸の握られていない方の手を取り、自らの頭に触れさせる。
そこは丁度、昨日までは髪の量が多くゴワゴワして重かった箇所だった。

「ほら、触れば分かるでしょう?」
 
私がそう言うと、力の抜けていた彼女の指に力が入り、頭を撫でられている感触が伝わってくる。
するとすぐに、カンナの表情がぱっと明るいものになった。

「あ~! 分かる分かる。」
 
一人分からなかったことを理解できたのが嬉しいのか子供のように微笑むカンナに、
私もつられて微笑むが……

「何か薄くなってるな!」
 
その言葉に、思わず力が抜ける。

「表現が失礼ですわ!」
 
ばんっ、と音を立ててテーブルに手を付いたすみれが立ち上がり、再びカンナに人差し指を突きつけた。

「な、何だよ……!」
「カンナさんにはデリカシーが無いでーす!」
 
何故非難されているのかが分からないカンナは食い下がるが、すみれに同調した織姫にも言われてしまい
さすがに何かがおかしいと悟ったようである。

「あ、あたいなんか悪い事言ったか?」
「まあ、当たってはいるんだけどね……。」

不安そうな顔で私に問うカンナに何か言える筈も無く、私は苦笑いを浮かべながらそう答えるに留まる。
さすがに彼女を励ます程の気力は、今の私には残されていなかった。
 
 
+++++++++++++++

 
髪を切った時のあの軽かった気持ちは、その日一日で上下し激しく振れ、結局最後は少しだけ
重いままで終ってしまった。

私は重い足取りで部屋へと続く階段を上りながら、その元凶である髪を数本摘む。

今日これだけ話題をさらったこの髪も、明日になれば結局忘れ去られるのだ。
次に話題に上るのは果たして何ヶ月後か。
その程度のことに、いちいち振り回されているわけには……。

「かえでさん。」

唐突に掛けられた声に私は驚いて顔を上げる。
そこには何時の間に現れたのか、マリアが階段のすぐ近くに立っていた。

「今日も図書室に篭ってたの?」
 
私は落ち込んでいることを隠すように気持ちを奮い立たせると、唇の端を笑みの形に曲げてそう問いかける。

「そうですね。稽古が終わった後は……」
 
私が階段を上りきると、ふとマリアは言葉を止めた。
そしてまじまじと私を、正確には私の髪を見つめる。

「……髪。」
「えっ……」
「切られたんですね。」
 
驚いて呆然としている私に微笑みながらそう言って、マリアは指で私の髪に触れた。
私はその言葉に答えようとするものの、彼女が気付いてくれたことに対する驚きと喜びが混ざり合い
何も言うことができない。

不自然に固まっている私を目の前にした相手は、触れていただけの手をそっと持ち上げ、
髪を一度だけすっと梳いてみせた。

彼女の指に流された髪が、さらさらと揺れて私の頬をかすめる。

その感触は呆然としていた私の頭を急速に沸騰させ、意識を一気に覚醒へと導いた。

「綺麗ですよ、昨日よりも。」
 
柔らかく微笑んで、彼女はそう言葉を紡いだ。
気恥ずかしさからその顔を見ていられなくなった私は、思わず視線を下に向ける。

その代わりに、咽喉の奥に引っ込んでしまった言葉を無理やり絞り出して私は彼女に答えた。

「……あり、がとう。」
 
 
 
髪を切った日に少しだけ軽くなった私の心は、その日のうちにもう一度だけ、高く高く羽ばたいた。


+++++++++++++++

「1.新しい髪形」
『気付いて、気付かないで、』 (配布元:『勿忘草』様 )

髪を切った時にすぐ気付く人を私は尊敬します!(唐突に)私、ほんっとに気付きませんので……。
私の周りを見ると男性の方が気付かない方が多いのではないかと思うのですが、女の子は本当に
気付くの早いですよね。よく見てるなぁ……。

ロングの人が急にばっさりとか色を変えたりパーマをかけたりすると分かるのですが、私のように短髪で
伸びたらちょっと切って軽くするだけだと、見た目本っ当に変わりません。
でも触るとすぐに分かります。薄くなってるので(笑)

という訳で、帝劇メンバーがかえでさんの変化に気付くかどうかを考えた結果……こうなりました。
男性陣とカンナは気付かないだろうと思います(カンナごめん)が……うちのマリアさんが気付かない筈が
無いと、でもって褒めない筈が無いと(笑)

もう皆様ご存知の通りかとは思いますが、うちのマリアさんはかえでさんが大好きです。
きっとダッシュで駆け寄ってぎゅってしたい衝動に駆られていると思うのですが、表では意地でもクールを
装わせたいのであんな感じなんだと思います。何か、ネオロ○ンスのキャラみたいだ(笑)

そして最後に一言。
これ、今年初めての『マリかえ』なんですよね! 
やっばい最近マリかえ書いてないよどうしよう……(某紫の人に心奪われすぎなんですね私が!)
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ご案内
こちらは、わとことくらゆきの二人が運営する「サクラ大戦」の帝都ごった煮二次創作サイトです。

全体的に女性キャラ同士が非常に仲の良い描写が含まれること、更に製作物によってはキャラが崩壊していることがございますので、観覧の際はご注意下さるようお願い致します。

その上最近はCPが節操無し状態になっておりますので、より一層ご注意願います。

初めていらっしゃった方は、必ず「あばうと」のページをご覧下さい。

尚、このサイトは個人で運営しているものであって、版権物の著作者様・販売会社様等とは一切関係ありません。

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