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皆様おはこんばんちは! 梅雨明けしてくそ暑いですが、体調は如何でしょうか?
私は寒さよりも暑さに凄く弱いので、この季節は地獄でございます。

暑くてクーラーのタイマーが切れた途端に起きたりね! 勘弁して欲しいよね……!

しかしこの暑い季節ながら、うはうは~な予定がちょくちょく立っておりまする。
8月のお盆明け、超忙しくなりそうですが楽しみで仕方がない!
以前の私には考えられなかったことだわ……! 勢いで決まったとはいえ凄いや。

でもってサクラ関係のイベントも幾つか開催されるみたいです。
麻弥さんゲストなんかはファンの方にはたまらないんじゃなかろうか。去年の盛り上がりが思い出されるわ~。
参加される方、楽しんできて下さいね!

私は12月がとても気になります。巴里じゃないかなぁ……とも思いつつ。
しかしそこは愛さん舞台もあるのよ! 一月に2回上京とか勘弁してくれッ!
嬉しい悩みなのは分かってるんだけどね……しかし懐が、懐がぁぁぁ!

以上、ついったのかえでさんbotにきもいことばっか呟いてるキモイ人でした。
だって可愛いんだもの! 愛してるよぉぉぉぉ!

こんなヤツのブログに、拍手ぱちぱちありがとうございます……。感謝してもしきれませんねマッタクッ!

さてさて、今回は久々かえすみです。
相変わらずの砂糖吐き百合話なのでご注意下さいませ~!

上げたよ! ちゃんと上げたよ相方様ッ!

【ちょっとだけ宣伝】
何か相方様が素敵企画に参加するらしいよ! 
ついった発祥の企画サイト様でござりまする~!
相方様やこちらからリンクを張らせて頂いているサイトの絵師様をはじめ素敵絵師様が満載なので、
興味のあるかたは是非に~。

ちなみに私も非常に楽しみです。来年はこれと『よつばとひめくり』だけでいいや……。

【本日の戯言70】
どうやら私はマリアが相当好きらしい。どのくらいっていうと、かえでさんくらい(つまり狂うくらい・笑)
マリアが好きすぎるからこそ、マリアに関して心が狭いんですよ……。
だって好きなキャラ同士のカップリングが一番萌えるじゃないか! だからマリかえ好きなんだよッ!

管理人のせいですみれ様&かえでさんのサイトになっておりますが、マリアさんも相当好きでございます




+++++++++++++++


よく晴れた春の日、昼下がりの大帝国劇場。
昼食を終えたすみれはいつものようにサロンの椅子に腰掛け、お気に入りのティーセットで午後のお茶の
ひとときを楽しんでいた。

そんな彼女の向かい側には、メンバーの中でも年の近い娘がひとり。
すみれよりも少し早めに朝食を兼ねたブランチを食べた織姫が、じっと彼女の方を見つめて座っている。


彼女達は共にティータイムを過ごしていた訳ではなく、その証拠に織姫の前にティーカップは
置かれてはいない。
そしてすみれもまた、普段は落ち着きの無い相手が何も言わず、ただじっと自分を見つめているという状況は
落ち着かないらしい。
平静を装いながらも、彼女は時折チラチラと織姫の方を盗み見ていた。

「な、何なんですの?」

そんな無言の攻防戦に遂に耐えきれなくなったのか、すみれが訝しげな表情でそう織姫に問いかける。
すると織姫は表情も視線の方向も変えることなく、じっと相手を見つめたままでこう答えた。

「すみれさん、なんっかいつもと違うでーす」

呟きながら織姫はゆっくりと視線を動かし、文字通りすみれの頭の先から足の先までを舐めるように
じっと見つめる。

「別に、私は普段と変わりありませんわよ」

いくらトップスタアとして常に人目に晒される立場であっても、普段から顔を合わせている仲間に、
しかも半ば睨まれるように見つめ続けられるのは心地のよいものではない。

「そんなんこと無いでーす! ぜったいにどっか違うでーす!」

織姫は彼女の直感を否定するすみれの言葉にそう反論を述べると、首を傾げながら更に彼女の身体を
見つめ続ける。


元々あまり大らかな方では無いすみれには、これ以上この仕打ちに耐えるような義理は無かった。


彼女の表情があからさまに不機嫌なものへと変わり、その手はがしゃんとカップを皿の上に叩きつける。

それが割れてしまわなかったのが、せめてもの救いだろうか。
いきなりの大きな音に目を見開いた織姫をキッと睨み付けると、すみれは椅子から勢いよく立ち上がる。
そして折角の午後のティータイムを台無しにした元凶に向かい、彼女が最大級の非難の言葉を浴びせようと
したまさにその時、突然相手がポンッと手を打って叫んだ。

「わっかりました~! すみれさん、いつもと『匂い』が違うでーす!」

すみれの顔を人差し指でビシりと指し、織姫は先程とは打って変わって嬉しそうに微笑む。

「……」

そんな彼女の言葉に出鼻を挫かれた形となったすみれは思わず絶句し、呆然と相手を見つめる。

「その顔は梅干しですねー! 香水変えたんですか?」

嬉しそうにそう言って立ち上がった織姫は、テーブルに両手を付けて身を乗り出す。

「べ、別に私は……」

すぐ近くまで顔を近づけられたすみれは珍しく言いよどむと、さっと相手の視線から顔を逸らした。
普段ならば失礼な相手への文句を散々並べて怒鳴り散らす、もしくは嫌味を含めたねっとりした口調で
言い返すところである。

だが何故かすみれは暫くの間、相手に反論することができないでいた。


そんな彼女の様子を不思議に思ったのか、訝しげな表情で織姫は首を傾げる。
しかしすぐに何か悪戯を思いついたような表情になり、彼女は更なる追求の為に口を開いた。

「織姫、それを言うなら『図星』でしょう?すみれにはさっき、私が持ってる香水をつけてあげたのよ」
「……ッ!?

だが、その場に響いたのは織姫の、またすみれのものでもない第三者の声。
唐突に耳に入ってきた声に、すみれは思わず息を飲んだ。

「かえでさんのだったんですか。だったら早くそう言えばいいでーす。何で黙ってたんですか?」

二階の奥へと続く廊下からこちらへと近づいてくる声の主に織姫は駆け寄ると、織姫は彼女に抱きつく。
そして続けざまに、未だ固まったままのすみれに向かって早口にそう聞いてきた。

「あ、貴女にお教えする必要は無いと思っただけですわよ」
「あー! 相変わらず酷いですねー」

やっと少しだけ調子を取り戻したすみれがふいっと目を背けると、織姫は非難の声を上げて膨れる。
普段から彼女にそんな態度を取られる、またとらせることの多いすみれにとっては、彼女のキツイ視線など
既に慣れたものであった。

「天邪鬼なだけよ。それより織姫、さっきさくら達が探してたわよ。アンジェラスがどうとかって……」
 
縋りつかれたままのかえではそう言って彼女をなだめながら、その黒い髪をゆっくりと撫でる。

「へ、さくらさんですかー?」

そして続けて彼女の口から出て来た曖昧な言葉に織姫は自らの顎に人差し指を当て、彼女にとっては非常に
珍しく考えるような素振りを見せた。

そして普段は開きっぱなしのその口が五秒程閉じられた後、ポンっと彼女は両手を叩く。
どうやら、約束を思い出したらしい。

「あ、今日はさくらさん達とアンジェラスでケーキ食べる約束してたでーす。すっかり忘れてました」

彼女の言葉に、すみれ自身の頭にも同じような話が思い浮かぶ。
やけに上機嫌な鼻歌を廊下に響かせていたさくらに嫌味混じり声を掛けた時、彼女の口からそれを
聞いたのだろうか。
何にせよ、すみれには関係の無い話である。

自分にまとわりつくより前にそれを思い出し、早くそちらに行ってしまえばよかったのに――

「じゃあ早く行ってあげないと、置いて行かれちゃうわよ」

そんなことを考え黙ったままのすみれを尻目に、かえではそう織姫に提言した。
さくらが彼女に何時織姫の行方を問うたのかは分からないが、その可能性は否定できない。
油を売っている時間が長ければ、それは尚更である。

かえでの言葉で初めてそれに気がついたのか、はっとした彼女はすぐにかえでの身体から離れた。

「それは駄目でーす! 今日は中尉さんが全部奢ってくれるって言ったんでーす! 
じゃあお2人とも、チャオ。」
「いってらっしゃい、気をつけて行くのよ。」

嵐のように去っていった織姫の背中に向かってそう声を上げるかえでの姿は、正に母親か姉の姿そのもの。

話によれば彼らはすみれよりもずっと前からお互いを知り、支えあっていたのだと聞く。
その長い歳月は彼らをそんな関係にしていたとしても、何ら問題は無い。

だがそう思うと、すみれ何故かはいつも腹立たしく思うのだった。
自分の知らない彼女の姿を知っている者が居るということは、酷く彼女を不安にさせるのだから。

「では私も、これで」

ポットにはまだかなりの量が残っていたのは事実であったものの、もうそんな気分にもなれなかったすみれは
手際よくティーセットを片付けていく。

「あら、あなたも用事?」
「ええ。」

かえでの問いかけに彼女が返事をした頃には、既に全ての食器がトレイの上に乗っている状態であった。

「……お風呂でしょ?」

かえではその返答に苦笑を浮かべて、再びすみれにそう問いかける。
すると、トレイを持ち上げようとしていた彼女の手がピタリと止まった。

「そうですわよ」

取っ手から手を離し、すみれは視線を同じ高さにあるかえでのそれに合わせる。
勿論、それに詰め込まれているのは大いなる彼女の不満。


彼女が午後のティータイムをぶち壊された元凶は、かえでの行動であったのだから。

すみれからかえでの香水の匂いがしたのは、彼女が織姫に説明したような理由ではない。
昼前にすみれの部屋で、ほんの少しの間だけ過ごした恋人としての時間。

その時、コトは起こったのである。

「まったく、ずっと離して欲しいと申しておりましたのに……だからこんなことになるんですわよ」

じっと相手の目を睨み付けて彼女が言うように、たまたま用事で部屋を訪れたかえではその後彼女を
ずっと抱きしめて離さなかった。そのきっかけが何であったのかは既に記憶の彼方であることからも、
それが些細なものであったことに間違いは無い。

そしてその状況の中すみれは、口では確かに離せと言っていた。
だがそれとは逆に彼女の身体は、時間が経つにつれて徐々に相手に身を任せていく。
抵抗するのが口だけであってはやがて全てを任せてしまうのは時間の問題であるようで、すみれ自身も
ふと気付いた時には、かえでの暖かさに完全にずっと身を任せていた。

自らの着物に、相手の甘い香水の残り香を感じる程に。

「まあ、今回はあのお気楽イタリア娘だったから助かりましたけど。今後はこう上手くいくとは限りませんわ」

すみれはふん、と鼻を鳴らした後、そう言って再び視線をかえでのそれと絡める。
彼女自身は視線の強さを一切緩めてはいなかった筈なのだが、相手が怯むことは無かった。

「ふふっ、ごめんなさい」

彼女は口元を緩めたままで、すみれに向かいそう謝罪する。
それがあからさまに口先だけのものだということは、誰が見ても明らなこと。

「悪いと思っていらっしゃいませんでしょう?」

すみれは表情を変えず、かえでにそう問いかける。

「ええ、だってロマンチックじゃない? あなたから、私の残り香がするなんて」

悪びれる様子もなく、かえではにっこりと微笑んで相手の問いに答えた。
その表情はまるで純粋無垢な子供のようであり、その瞳で見つめられたすみれは、自らの憤りが
しゅるしゅると音を立てて萎んでいくのを感じる。

この感覚は、なにも今に始まったものではない。
彼女がいくら憤りを感じていたとしても、かえではその怒りを瞬く間に封じてしまう。
そうして気付いた時には、すみれは怒っていたことがあまりにも馬鹿らしく思えてしまうのだ。

「……そんなの、ロマンチックでも何でもありませんわよ」

今回もまた怒る気力を削がれてしまったすみれは、吐き捨てるようにそう言うと再び食器の乗ったトレイに
手をかける。手にかかる水の重みを感じながらゆっくりと持ち上げると、かえでの横をすり抜けて自室へと
戻ろうとした。

そして正にすみれが彼女の横を通りすぎようとした時……その耳はかえでの微かな言葉を、拾った、

「分かった。それじゃ、これからはあまりあなたに触らないようにするわね」

声の主の方に移された彼女に視線の先に映ったのは、かえでの少しだけ淋しそうな微笑み。

「じゃ、私は仕事に戻るから。また後で」
 
言葉と同時に手を振ったかえでは、すみれに背を向けて歩きだす。
そして一度も彼女の方を振り返ることは無かった。
 

+++++++++++++++
 

自室に戻ったすみれは、テーブルの上にティーセットを置くと、ゆっくりとその場にしゃがみこんだ。

誰も居ない、すみれ一人しか居ない部屋の中。
ただ呆然と窓の方を見つめ、じっとその場にうずくまっている。

幼い頃酷く淋しい思いをした時は、たとえ泣き叫んでも誰も助けてはくれなかった。
現在は淋しい思いをすることは無くなったものの、それでも落ち込んでしまう時もある。

そんな時はこの部屋で、自分を抱き締めてくれるヒトがいた。

だが、それはもう……
 

すみれは強く瞼を閉じると、抱えていた膝にそれを押しつける。

相手のあの淋しい笑顔を見たとき、すぐに何か声を上げればそれを失うことは無かったのかもしれない。

しかし、彼女の性格がそれを許す筈が無い。
長年に渡り積み重ねられた神埼すみれという名の人格は、そう簡単に人に弱みを見せることなど無いのだから。

自らの性格に、彼女は勿論誇りを持っている。しかし、今は――


そしてス彼女が膝を抱えた自らの手をぎゅっと強く握った時、静かな部屋のドアがふとノックの音も無しに
開いた。

すみれがはっと顔を上げると同時にドアを閉める音が響き、やがてすぐに自らの身体が何か暖かいものに
包まれていることに気づく。

つい先程まですく傍にあった筈なのに、彼女はそれがひどく懐かしいものに感じた。

「たまには素直になりなさい、意地っ張りさん」

耳元で囁かれたその柔らかい声は、すみれの耳に心地よく響く。

「……うるさいですわよ」

反射的にそう返したすみれは、ひどくつれないその言葉とは逆に、ぎゅっと相手の暖かさに身を委ねた。
 

+++++++++++++++

 
カラカラと引き戸を閉め、すみれは一人脱衣場に足を踏み入れる。
独特な香りと湿気に包まれたその場所で、彼女はキツく締められた帯を解き慣れた手つきで一枚一枚
衣を脱いでいった。

やがて肌着一枚になり脱いだ着物を丁寧に畳んでいると、彼女の鼻腔がふと甘い匂いに誘われる。
思わず畳んだばかりの着物に顔を埋めれば、彼女はつい先程まで抱かれていた相手の匂いに包まれた。

関係が露呈することを危惧するのなら、これが如何に危険かということはすみれにもよく分かっている。
だが自らの着物から相手の残り香を感じられるということに、やはり悪い気はしないのだ。
 
どうかこの小さな幸せが、奪われることがありませんよう……。

すみれは自らの着物を抱き締めたまま、幸せそうな表情でそう呟いた。


+++++++++++++++
「4.いつもと違う香水」
『気付いて、気付かないで、』 (配布元:『勿忘草』様 )

残り香っつうのはすごくエロティックだと思います。
現代文学に、居なくなった好きな女の使っていた蒲団の匂いを嗅いで悦になるような描写のある小説があるの
ですが、ドン引きつつも気持ちは分かってしまう自分がおりました。

好きな人の匂いっつうのはドキドキするもんだと思うよ~!
そしてきっとかえでさんは甘い匂いがする! でも香水キツくはないと思うのよね!
かえでさんは、薄化粧派です(笑)
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こちらは、わとことくらゆきの二人が運営する「サクラ大戦」の帝都ごった煮二次創作サイトです。

全体的に女性キャラ同士が非常に仲の良い描写が含まれること、更に製作物によってはキャラが崩壊していることがございますので、観覧の際はご注意下さるようお願い致します。

その上最近はCPが節操無し状態になっておりますので、より一層ご注意願います。

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